一般
背景
救急医療の分野では、適切な処置により防ぐことができたと推定される「防ぎ得た外傷死」は、日本における外傷死亡総数の30%を超えているとされている(2005年ごろの記述)。 この多くが初期診療の診療機能に依存しており、救急医療としての外傷診療システムの構築とこれに関与する医療従事者の診療技術の向上が急務である。 このような背景から,医師向けだけでなく、看護師向けの外傷診療ガイドラインに基づいたコースが作成されているが、医師と協働して患者対応にあたるために、より一層の看護師の臨床推論スキル(医師並みに患者の病態を見極める技能)の向上が求められている状況にある。